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2024/07/01 19:10 |
2012・1月

鉢屋中心にごった。
ついったーでの140字がほとんど。
CP表記が最後にあるものは某忍都都逸bot様に投稿させていただいたものです。
忍びのたまご皆かわいいよう……とゴロゴロする一年になりそうです。
今年もどうぞ宜しくお願いします!




 

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【庄鉢】「庄ちゃん、お正月です」「はい」何でも言ってごらん、と鉢屋先輩が言う。「お年玉代わりに何でもしてあげる」じゃあ、と僕は唇を尖らせた。「他の人にはそれ、言わないで下さい」一瞬の間があって、先輩は吹き出した。「君だけだよ、庄左。君にだけ」妬いてくれた?と頭を撫でられる。もう!

【尾鉢】「可愛いよ」俺は心の底から言った。傍から見れば気持ち悪いと言われるかもしれないし、ドン引きされること8割超えだろうけど、俺の正直な気持ちだった。「凄く可愛い」「当然だ。私は変装名人、鉢屋三郎だからな」見事な女装姿で鉢屋は誇らしげに胸を張る。「うん。さすが俺の好きな子だ」

【尾鉢尾】こんなことを言うのは悪いけど、鉢屋は幸せを掴むのが下手だ。たとえ掴んでも、幸せだとは気付かずに、自分で投げ捨ててしまったりする。「どうした?」俺は、卑怯だ。「鉢屋は俺が幸せにしてあげるよって話!」ひきずられても、皆が思う幸せじゃなくても、それで構わない。鉢屋が一緒なら。

【庄鉢庄】(好きって言って。私だけだって、言って)庄左ヱ門の目はまんまるだ。私の顔を瞳に映して、僕に好きって言って下さい、と庄左ヱ門が言った。「え」「そしたら、僕も言います。先輩が言われなくたって言います、けど」恥ずかしそうに笑う。「…好きだよ、庄ちゃん」「はい、僕も大好きです」

【時+鉢】「時友は、ここが好きかい?」僕の頭をぐしゃぐしゃと撫でて、鉢屋先輩は涙を知らんぷりしてくれた。「はい」「私はね、嫌いだった。忍以外の道もあるのに、こんな所に来る奴の気が知れないと思っていた」良い子、とおまじないのように。「お前はうんと優秀な忍びになるよ。私が保証しよう」

【文鉢】「私、貴方の眼が好きです」貴方の眼差しが大好きです、とは言えないけど。「何だそりゃ?」怪訝そうな顔をして、ちゃんと寝てるのか?と私の頭を撫ぜる。(ください。それを俺にください)賢くて強い、でも優しくはない獣の眼だ。「先輩に言われたくないです」「そうかよ」無理はするな、と。

【雪と卵】「委員会対抗したいって話になって呼びに来たんですけど、ええと」庄左ヱ門は五年長屋を覗いて困ったように笑った。「黒木」「…学級は棄権しておきますね」火鉢の周りに先輩方が転がっている。「手前に転がってるの、雷蔵だから図書も棄権だ。私とハチは参加するよ」委員長代理だしな、と。

【雪と卵】伊助が喜びます、と前を歩きながら黒木が言う。「五年は起きてそのまま雪に飛び出していったもんだから、まだ昼なのにあの様だよ」「鉢屋先輩もですか?」意外そうに目を丸くする。「勘右衛門に挑発されて」「納得しました」「そんな黒木には三郎愛用の温石を貸そう。後で返してやってくれ」

【尾鉢尾】こんなふうに私に痛みを加えることができるのは、こいつだけだ。容赦なく力を加えてくる。痕になって膿むとも知らずに。(こいつには、やわらかな部分しか晒せないのだ。硬く覆って守ればいいものを)莫迦げていると自分でも分かっている。(疎ましいから、大切で)まあ、お互い様だろうか。

【尾鉢】鉢屋は仏頂面のまま動かなかった。口吸いしたのに無反応って。無反応って!「ちょっと、鉢屋?」「……す」「す?」「……すきだ」「はあ?!」ぼん、と湯気が出そうな勢いで鉢屋は赤くなった。何故か俺もつられて頬が熱くなる。え、何なのこれ時間差攻撃?「鉢屋のばか!反応遅い!大好き!」

【庄鉢庄】「庄ちゃんの匂い、私は好きだな。上等な炭の匂いがする」僕の髪を持ち上げて顔を寄せる。「忍びが匂いで悟られてはだめですよ」「まだ忍びの卵だもの。それに、私が守ってあげるから大丈夫」君を危ない目に遭わせやしないからね、と指を切る。「…はい」ああ、こんな約束は、要らないのに。

【伊雷】「不破はもうちょっと、人への甘え方を覚えたほうがいい」可愛い顔をした、不運で有名な先輩が言う。いつもと違うのは僕の腕が拘束されていることくらいか。「生憎と、誰かに縋って泣けるような可愛げは持っていないので」笑ってみせる。この人にだけは縋るまい。「強情な奴だな。泣かせるよ」

顔は分からず 姿も変わる 貴方を見つけ 言わせてみせよう たった一言 君が好き【庄鉢】

どんな策でも 浮かぶというに 貴方相手にゃ 体当たり【庄鉢庄】

【双忍】「君まで独りにするのは、心苦しいな」そっと握られた手に、僕は指を絡めた。「ふたりぼっちだろ、お前と僕が居るんだから」もう、何も要らない。良い成績も、読みかけた御伽噺の続きも、就職先の城も要らない。お前と別の所で迎える春なんて要らない。僕はお前と一緒が良い。それだけで良い。

君が笑って 好きだというから 私は息も 出来なくて【雷鉢】

置いて行かれて 追いつきたくて 背中の端も まだ見えぬ【庄鉢庄】

【庄鉢】「会いたい」を言えないのは、愛しさも淋しさも募るから。「どうか御武運を」好きが多すぎて、貴方の重荷にならないかとそれだけが怖い。「ありがとう。行って来る」出来ることなら、ずっと隣にいて欲しい。待つのは辛い。「必ず戻るから、そんな顔しないで」何も出来ない自分を思い知るから。

【尾鉢】鉢屋の眼が澄んだ光を湛えて俺を映した。唇を寄せると特に抵抗もなくそれが叶う。「あれ、余裕?」「さあどうかな。お前はどう思う、勘右衛門?」壁に寄りかかったまま、また綺麗に笑うもんだから火に飛び込む虫みたいに俺は口を吸った。「好きって言ってよ」「お前が言えば」どうも敵わない。


 

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2012/02/04 02:21 | RKRN(月ろぐ)

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