特殊設定は「汝は曲者なりや?」という人狼ゲームRKRN版なので、興味のある方はぜひ!
ご一緒させて下さい!
今月も鉢屋中心にごったです。
好きで好きで 誰より好きな 貴方に染まる 恋模様【いすタカ】
【竹鉢】「三郎、好きだよ」私は何か言おうとした。感情が胸の中で膨れ上がった。喜びとか私も好きだよとか、そういう言葉だ。だけど、その気持ちは大き過ぎて、口から出てこなかった。喉の辺りに詰まってしまっていた。ぼんやり私を見つめているこいつに、私は色んな言葉をぶつけたかった。「…ばか」
【庄鉢庄】細く伸びた月は、まだ空に昇ったばかりのせいか寝転んでいた。横向きの月だ。両端が吊り上がっていて、お椀のように見えた。受け月と言うのだと、先輩が教えてくれた。願いをかけるとそれが受け月に届き、零れずに願いが叶うんだ。(どうか無事にお帰り下さい)僕の願いは、それだけです。
顔や姿で 迷うはずなし どんなお前も 僕のもの【雷鉢】
【雷鉢】「雷蔵」「うん?なあに」言いたいことがあったと思ったのだけど、あまりにも曖昧で言葉に出来なかった。そんな風に掻き集めたら、大切なものが零れ落ちて、全く違うものになってしまう気がした。「…いや」「そう?あ、そうだ」ちゅ、とリップ音が響く。「いつもありがとう!」…君ときたら!
【次鉢】今日は俺の日ですよ、と鉢屋先輩の膝の上で俺は言う。「そうか、次屋だな」「だからもうちょっと優しくしてくれてもいいんじゃないですかね」今日は雷蔵の日だし、と肩を竦める。「私はこれでも甘やかしているつもりだよ」もっと、と強請れば困った顔で先輩は笑った。俺は、貴方が大好きです。
【火薬】「伊助、本気なのか…?」「はい。後は久々知先輩が心の準備をして下されば」「だけど…そんな…」「大丈夫です。僕が教えて差し上げますから!」「うわああ三郎次君あの二人何してるの!何してるの!?」「伊助の奴が針供養で久々知先輩の豆腐に針刺したいって言ってるだけです、タカ丸さん」
矛になりたし 盾になりたし 貴方の傍に 在れるなら【庄鉢庄】
寝ても覚めても 忘れぬ君に 会えば離せぬ 道理かな【庄鉢庄】
【庄鉢庄】浮かんだ月を見上げるために顎をあげたせいで、先輩の首に細い腱が浮き上がる。鎖骨と腱のあいだにできた窪みに、月の光がほんの少しだけ溜まっていた。僕はその月溜まりに触れたかった。まだ届かないと、分かっていた。「何だい、庄ちゃん?」「…いいえ。何でも」ですが、必ず、そのうち。
僕のためだと どうして言えぬ 君の応えが 愛おしい【数さこ】
僕は妬かない 悋気はしない 好かれる貴方が 好きなので【数さこ】
思い出すのも 忘れられぬも 知っているから 言えること【庄鉢庄】
【特殊設定・曲者なりや】とけぬ想いは 知りたくも無し 僕がとかして みせましょう【保健→狐】
【庄鉢庄】「あなたのその器用さは、出店にとって天敵だと思います」「おや、実力なのに」「だからですよ…」庄二郎にお揃いの面をつけてやりながら、鉢屋先輩は首を傾げた。目元に朱を差してある狐の面。射的の景品やら金魚やら食べ物やらで抱えるほどだ。「僕も捕まりました」「いや?」「本望です」
【庄鉢庄】先輩の何もかもが大切で、彼を守るためなら僕は世界が滅んだって構わなかった。天秤の右側に先輩を、左側に世界を載せたら何の迷いもなく右側に傾いただろう。こんなに人を好きになったのは初めてで、その恋に僕は夢中だった。彼さえいればそれで良くて、他には何も要らないと思っていた。
【庄鉢庄】僕の大事な初めての恋は呆気なく去った。鉢屋先輩は自分で自分を大切にできない人だった。だから今度は、手を伸ばしたら、ちゃんと触れられる人が良かった。難しいことなんて考えず、ただまっすぐ歩ける人でなければ、耐えられなかった。僕はいいから、自分を大事にしてくれる人が良かった。
上の空かと 貶してみれば 見とれていたと 変化球【富池】
いつまで経っても 君には惑う 私がかなう はずもなし【庄鉢庄】
好きだ好きだと 僕には言って 言わせてくれない ひどいひと【勘彦勘】
必要ないと 嘯く君に といてあげよう 身の全て【庄鉢庄】
野暮な御人と 笑いながらも 貴方なればと 恋う心【文鉢】
自覚なしとは 知ってはいたが それがこんなに 辛いとは【次時次】
恋は病と 知ってはいても 自分一人で 癒えもせず【庄鉢庄】
【庄鉢庄】どうして死んでしまった人を星になったというのか、分かった気がした。どんなに手を伸ばしても届かない距離がある。居なくなった人は何年経ってもそのままで、ずっと変わらない。「どうしたの?」「星には届かないな、と思いまして」「…私は死んでも星にはならないよ」君の傍にいよう、と。
【特殊設定・曲者なりや】何故に君かと 泣き詫びながら 吊って吊られぬ 恋模様【生徒→?】