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2024/07/01 19:09 |
2012・5月
今月も鉢屋中心にごった。

CP表記が末尾にあるものは、某忍都都逸bot様に投稿させていただいたものです。
ふぉろわさんのお好きなCPとかじりじりはまってきているものとか。



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【雷鉢】なるほど君は忙しい、と三郎は僕の前で頷く。本を抱えたまま僕はぼんやりした。寝る前の一時、読書の時間。「しかしそこをなんとか頼みたい」「うん」「添い寝しよう」そんなことを言うために真面目な顔をして首まで真っ赤にしている、訳で。「いいよ」本当に馬鹿だな、返事は決まってるのに。

【雷鉢】不破先輩が、爪を奇麗に整えている。大雑把な人だと聞いていたのだが。「随分と丁寧に手入れされるんですね」「やあ庄左エ門。爪のこと?」はい、と僕が頷けば楽しそうに笑う。「三郎が痛いのは僕も嫌だからね」ひっくり返った声で鉢屋先輩が雷蔵、と名前を呼んだ。ああ、この人たちときたら!

包み隠して 誰にも言わぬ 想い零れて 泣く私【七鉢】

たったひとつの 想い伝えて 君を守れりゃ 悔いはない【庄鉢庄】

君になろうと 嘯くお前 何をいまさら そんなこと【双忍】

僕が必ず お守りします 剣に誓って 貴方だけ【金こへ】

貴方は僕の 目標ですよ 今も変わらず 昔から【後輩→先輩】

【団平太】好きか嫌いかと問われれば嫌いである。顔を合わせれば喧嘩をするのが伝統みたいなものだから相手をしているところがあるのだ。ぺっ、と団蔵が鼻血を吐き出した。「泣き虫平太が泣かねーの?」「君の前ではもう泣かないよ」裏返して見た手のひらが泥まみれで汚い。「逆に泣かせてあげようか」

君の前では もう泣かないよ させてみせよか 泣きっ面【団平太】

会えば喧嘩が 伝統だから ここらで一つ お手合わせ【団平太】

藤の一房 淡い髪色 手折らず君に 会いに行く【数次】

貴方は僕の 大事な人です 僕も貴方の そうであれ【庄鉢庄】

逃がさないよと 笑って言えば そのまま返すと 食えぬ奴【尾鉢尾】

【庄鉢庄】小さな後輩と手をつないで、こちらを見上げる瞳に笑う。せんぱい、と呼ばれる声に体の芯が痺れるようだ。(ああ、そっか、知らないうちにこんなにも、)だけどこれは、気付いたら負けのゲームだ。そうだろう黒木庄左ヱ門。こんな風に君から目が離せない時点で、きっと私の負けだろうけど。

掘った罠には 貴方をはめる ぼくの獲物だ 逃がさない【綾勘綾】

ぼくは何より スリルが好きだ 君が泣くのが 好きだから【伝伏】

俺はお前が 大好きですよ 知らないだろうと 思うけど【尾鉢】

計算尽くでも 腹黒くても どんな君でも 僕は好き【数さこ】

【伝←伏】伝七は綺麗だ。涙がきらきらして睫毛に光がとまる瞬間は他のことをやめて、じっと見ていなくてはならない気がする。「伝七は泣いてるのが一番綺麗」「何だよ、それ」伝七は頬を膨らませる。どうも御機嫌斜めだ。「…ふふ、もっと泣いていいよ」「誰が!」でもね、本当はどんな君も全部好き。

君が好きだよ 何よりきっと 毒で良いなら あげるから【まごつぎまご】

【庄鉢庄】私はあの子を幸せにして見せる、とこいつは笑う。「…ああもう、本当に馬鹿だね」誰が言い出したのか知らないが、鉢屋三郎は大馬鹿者だ。僕の顔をした天才は目を丸くする。「らいぞう、」「お前がそんなことを言ってるうちは、幸せには遠いよ」あの子の幸せには、お前のそれが不可欠なのに。

【尾鉢尾】あいつはどんな声で、言い方で、私のことを呼ぶだろう。名字ではない、呼ばれることのない名前。(さぶろう、と)声を真似しようとして、虚しくなってやめた。どうして私が、こんな。「三郎!」「お、まえなあ…!」「へへー」嬉しい?等と聞くのでやけくそで頷いた。「えっ」「照れるな!」

あいこばかりだ 勝負はつかぬ 俺とお前の 常日頃【尾鉢尾】

思い通りに 動かぬあなた 嘘でも嫌いと 言えなくて【さきさも】

紐で繋いで 離しはすまい 僕と貴方を 結ぶ糸【次しろ次】

俺が願うは 君の幸せ 愛し愛され 願いごと【彦勘彦】

洩らすまいぞと 秘めたる想い 溢れさせるは 君の熱【庄鉢庄】

いつか必ず 追い付きましょう 近くに在っても とおいひと【庄鉢庄】

どうかどこにも 行ったら嫌です 僕を捕えて おきながら【庄鉢庄】

気付けば負けと 思っていたが 知らないうちに こんなにも【庄鉢庄】

【庄鉢庄】あの人は不破先輩と双忍だ。不破雷蔵あるところ鉢屋三郎ありさ、なんて言ってしまうくらいに。「僕は、後輩で」だって。否、だからこそ。僕だけの特別があったっていいじゃないか。一番じゃなくて良い、唯一じゃなくて良いから。だから。「私が好きなのは君だけじゃないか」そんな、言葉で。

【庄彦】「彦四郎、はい」「ん」ぱくん。委員会のいつもの癖で、庄左エ門の出した饅頭を口に含んだ。目をあげたところに、目を丸くした伝七がいた。「…あっ」「彦四郎何してるんだよ!」これは癖で、いつもしてるわけ、なんて僕たちの話を聞きながら庄左エ門が横で楽しそうに笑った。お前の所為だぞ!

一年風情と 嗤ってくれりゃ 僕の未練も 消えように【庄仙】

【庄鉢庄】手首に赤い痕が、あった。初めて見るものではない。というより、色街に行ったことがある者なら、誰でも。問題はここが学園内で、しかも後輩の手首にあることだ。鉢屋先輩宜しいですか、と庄左ヱ門が首を傾げる。どこのどいつだ許すまじ、と頷いて誓っていると握られた甲でち、と音が鳴った。

【庄鉢庄】庄ちゃん、と鉢屋先輩が引っ繰り返った声を出した。「伊助とタカ丸さんに教えてもらったんです。綺麗にできたでしょうか」先輩の手の甲についたそれは、自分の手首で練習したようには赤くならなかった。きっと映えると思ったのに。「…困ったことに凄く上手」貴方への懇願を、精一杯込めて。

【いすタカ】タカ丸さんに教えて貰ったんだよ、と手首の痕を見せれば庄ちゃんは目を丸くした。凄いでしょう、と僕が言うと凄いね、と頷く。「庄ちゃんも教えてもらう?」「伊助が構わないなら」「いいよ!タカ丸さんにするのはだめだけど」大丈夫、と庄ちゃんは請け合った。どれだけだって自慢したい。

【いすタカ】すぐ赤くなるタカ丸さんが好きだ。伊助君教えちゃったの、とタカ丸さんが頬を染めた。「綺麗なので自慢しました!」「お世話になります」隣で庄ちゃんがお辞儀をする。「ボクでよかったら教えるね」四つ年上の庄ちゃんの大事な先輩を思った。驚くかな。僕とタカ丸さんからの、贈り物です。

【富池】池田の瞳の中で極彩色の魚たちは泳いでいる。池田が喜べば水面も喜ぶように揺れ、逆に怒れば波一つなく張りつめる。賞賛の意味を込めて唇で指先に触れると、池田は眉を寄せて嫌な顔をした。「何すんですか気持ち悪い」「うるせえ」「はあ?」水面が揺れて、魚が跳ねるように動く。綺麗だった。

君が死んだら 俺にさせてよ 誰より似合う 死に化粧【次浦次】

君が請うなら 何でもしよう 地獄の沙汰も 君次第【彦勘彦】

【綾タカ】笑うのが随分と上手な人だと思った。綾部くん、なんて柔らかい声で僕のことを呼ぶものだから、すっかり参ってしまった。僕はそんな声で貴方のことを呼べやしないのに。どうしたら良いんだろうねえ、と相談すれば同室は絶句した。「呼べばよいだろう」そんな悩み初めて聞いた、と少し笑った。

【尾鉢尾】鉢屋の目が好きだ。琥珀色をした綺麗な瞳だ。口に含んだら、きっと蜂蜜みたいな味がするに違いない。それが俺だけを映しているのを見ると幸せな気分になる。俺も綺麗に何かになったような、そんな気がして。「鉢屋、目を見せて」「またか」鉢屋は少しだけ笑って、俺を映した。今日も綺麗だ。

【綾勘】尾浜先輩は可愛いですねえ、と一つ下の後輩が言った。「また綾部はわっかんないこと言うねえ」俺のどこが可愛いの、と問えば全部ですと頷く。それが分からないんだって、俺は何もお前にしてやらないのに。「尾浜先輩が、僕の罠に掛かって下さるのが一等好きです」うん、それは、わざとだけど。

【庄彦】「彦四郎、今夜おいでよ」暇だよね、なんて、こいつは僕の意見を聞くべきである。聞けば良いってもんでもないけど、少しくらい聞いてくれても良いだろう。「庄左、」「美味しい茶菓子を貰ったんだ。先輩方には内緒だよ」君にだけ、と珍しく年相応に笑う。「……うん」ああもう、全く敵わない!

白粉要らずと 揶揄しているが 紅をさすのは お前だよ【文仙】

【庄仙庄】立花先輩を、お慕い申し上げております。そう言って息をつめ、こちらを見上げる漆黒。真摯な瞳だ。「ご存知でしたか」「もちろん、気付いていたとも」伝えてくるとは思わなかった、と笑えば恥ずかしそうに俯いた。可愛らしい仕草をする。先が楽しみだけれども、いつまでも子どもではないか。

【雷鉢】お疲れ様。雷蔵の声が降ってきた。格好付けて居たいのに、私はどうもあと少しの所で駄目だ。部屋に着くのと同時に行き倒れて、布団を出して貰うなんて格好悪いじゃないか。身体は動かない。やっぱり、僕じゃ駄目なの。雷蔵がぼんやりと呟いた。(ああそれは違うよ雷蔵、私は、君じゃなきゃ、)

【雑こへ】この子は獣だ。真っ直ぐで、でも優しい、獣の目をしている。「おいで」声を掛ければ牙をむく。つれないねえと笑えばお前は私につられたくせに、と挑発した。何の言葉もくれないくせに挑発だけは一人前なんだから、困ったものだ。それを否定できない私はもう良い大人なので、まだ譲れないな。

此処に在るなと 気付いた罠に 落ちるわざとは 君がため【綾勘綾】

【綾次】たきのお気に入り、と綺麗な灰色が俺を映した。たきってのは滝夜叉丸のことだろうか。俺ってお気に入りだったのか。知らなかった。「綾部先輩?」「お前面白いね。割と好き」くすりとも笑わないで俺に言う。そうですか、と頷くとこくりと頷き返す。面白いのはどっちだ。「俺も、割と好きです」

 

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2012/06/02 11:50 | RKRN(月ろぐ)

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