忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/07/01 19:17 |
●2012・8月

今月も鉢屋中心にごったです!

CP表記が末尾にあるものは、某忍都都逸bot様に投稿させていただいたものです。
ふぉろわさんのお好きなCPとかじりじりはまってきているものとか。

そういえば、企画:妖言狂言(およづれたはごと)アップしました!
妖怪がお好きでしたら、ぜひ!!

拍手[0回]




【いすタカ】蜂蜜色の髪の毛。タカ丸さんのそれは僕のと違って綺麗な蜂蜜色をしている。甘い匂いがしそうだなあ、と思いながらそっと撫でたらくすくすと笑う。「伊助くん、くすぐったいよお」「だって綺麗なんですもん!」染め物で出せるだろうか、この色を。貴方のために。

【食満竹】俺はこれから嘘を吐こうと思う。なあに大したことじゃない。俺の嘘に、お前も笑って嘘を返すだけ。出来るな?「俺はお前が嫌いだよ、竹谷」「…無理ですよ」実習に出る貴方に言えるわけがないだろう。俺は嘘が巧くない。巧くなりたいとも、思わない。「好きです、食満先輩。嘘は吐けません」

【鉢文】逃がしませんよ。短く、しかしはっきりした声で後輩は言った。「何をだ」「…察して欲しいんですけど」「知らんな」こっちは三徹目なのだ。集中力など元からない。「貴方を、ですよ、潮江先輩」「……おお」「やっぱり寝惚けてるでしょ反応くらい下さいよ」他には何も要らないんで、と笑った。

【竹鉢】「三郎、好きだ」お前の言うことを何一つ信じられない自分が嫌いだ。どうしたら信じられる。私にはお前に渡せるものなんて何もないのに。「嘘を吐け」嘘だ。嘘吐きは、私だ。「嘘なんてつかねーよ」「……知ってる」何だよそれ、とお前は笑う。信じたいのに。信じられたら、良かったのに。

【鉢庄】蜂蜜がとろりと垂れた。「あ」庄左ヱ門の指から黄色い蜂蜜が垂れた。おすそわけのおやつ、という訳で、断じて卑猥な意味はない。なかった、はずだ。「鉢屋先輩、あの」気付いたときには舐め上げていた。酷く甘い。「甘いなあ」「何してんの馬鹿鉢屋!」声と勘右衛門に殴られるのは同時だった。

【雷鉢】三郎の分からずや。彼の声が響いた。私が悪いのだ。雷蔵が怒っているのだからそうに決まっている。「おとりは、許さないって言っただろ、」私が全部悪い。だから雷蔵はそんなに泣かなくて良いんだよ。痛いのも苦しいのも悲しいのも、私が全部持っておくから。「雷蔵、ごめん」これが精一杯だ。

【鉢くく】気紛れだよ、ただの気紛れだ。三郎はころころと笑った。お前のその気紛れに俺がどれだけ右往左往しているかも知らないで。腹立たしくはあったが、怒る気にはならなかった。こいつに何を言っても無駄なのだ。我が儘な子どもさながら、聞きはしない。それが愛おしい俺も、大概毒されている。

【鉢こへ】「……先輩は」鉢屋は何か言いかけて、口を閉じた。「何だ」「いえ、何でもありません」温度を持たない面に手を伸ばして、笑う。「言わないなら言わせるまでだが」「勘弁して下さい」後輩は唇の端を持ち上げた。「…閉じ込めたくなるので」ああ、やっぱりこいつは面白い。「出来るものなら」

【尾鉢尾】誰よりもかっこつけで、本当のことなんて何も言ってくれないし俺の思ってることも言わせてくれないよね。なのにこんなにときばっかり優しいんだから、「鉢屋は本当にずるいよ」くつりと鉢屋が笑った。「お前にだけは、言われたくないな」その言い方はやめて欲しいね、俺が嘘吐きみたいだ!

【学級】二人に大事なことを教えます、と尾浜先輩が言った。僕と庄左ヱ門は背筋を伸ばしてはい、と頷く。「なんと今日は鉢屋の日です」「……えっ」お誕生日、ではないはずだ。「八と八で鉢屋なわけ」成る程、と僕は納得した。庄左ヱ門のお叱り(どっちが年上か分からない)がなければ良いのだけど。
どうしましょう、と庄左ヱ門が眉根を寄せた。「何も用意出来ていません」ああ、こいつはあのは組の学級委員長だった。忘れていた。「今日は外に行って俺の奢りでお団子買うなんてどーお?」「宜しいんですか!」ぴょん、と僕たちは飛び上がった。「帰って来たら二人でお茶点ててやって」「はい!」
あ、見つかった。「見つけたぞ勘右衛門、お前だな」鉢屋は勢い良く俺に詰め寄った。「誰彼構わず私の日だのなんだの言うんじゃない!何人に声を掛けられたと思ってる」「皆からお祝い言って貰った?」「…まあ、不本意ながら」なるほど。「それでそんなに嬉しそうなのか!言って回った甲斐があるね!」

【庄鉢庄】せんぱい、と柔らかい声で私を呼ぶ。小さな手が袖を握って、こちらを見上げて笑った。「おめでとうございます」「……なあに、庄ちゃんも勘右衛門に教えられたの」「はい。ちなみに、もう、昨日なんです。鉢屋の日」目を丸くしていると「素敵な日でしたか」ときた。そりゃあもう、お蔭様で!

【雷鉢】「三郎!」君どうして怒っているのだか、私にはさっぱり分からない。だけど怒られたいわけではないし、君が怒る以上、きっとこのやり方が間違っているんだろうと思う。次はもっと巧くやってみせるから。「すまない、雷蔵」「もうしないで。分かった?」ああ、同じ方法では、決して。「勿論だ」

重くないかと 尋ねながらも 抱える想いの 心地よさ【数次】

意地を張ろうか もう折れようか 慣れぬ喧嘩の 難しさ【双忍】

たった一歩が お互い踏めず 今日も素知らぬ 顔でいる【尾鉢尾】

【庄彦】お前の気まぐれでもいい。僕にはそれで十分だった。「どうしたの、彦四郎」追い付けないのは分かっていたことだ。「何でもないよ」「そう?それにしては上の空だね」そう見えるか、と問えば庄左ヱ門は首肯した。「じゃあ、庄左の所為だ」そうなの、と目を丸くして。「それは、お詫びしなきゃ」

【庄鉢庄】たぶんあの人は自分をうまく愛せなかっただけなんだろう。生きるのが下手くそで、笑うのも上手に出来ない人だから、僕が何とかしなくちゃいけないのだ。僕が、独りぼっちのあの人を。(助けなくちゃ)そうやって今度こそ、幸せにしてあげるのだ。僕なんか必要ないくらいに。

【鉢こへ】貴方より優しい人も、強い人も、明るい人も居りましょう。それでも私は、他の誰でもない、貴方が好きなのです。私の太陽だと、勝手に思っていたりして。まあ、言うつもりは、ないのですけど。「鉢屋!一緒に遊ぼう!」「…仕方がないですねえ」そのまま生きて、幸せになってくれますように。

見えぬ姿に 掠めた気配 貴方ですかと 探す日々【庄鉢庄】

【文鉢】「女子の方がもっと柔らかいし、あったかいし、優しいし、わがままも言ってくれて、可愛いですよ。きっと」何言ってんだ、と思うのと一緒に言った。悩むことでもない。「そのまんまです」「別に、そんなものが欲しくてお前を選んだ訳じゃねえ」最近ようやく、俺も選ばれたことに気付いたのだ。

これは気紛れ 貴方がくれた 離さないのが 僕の意地【庄鉢庄】

君が欲しいと 気付いてしかし 惚れる加減が できようか【久々鉢】

【綾勘】あの人の、綾部、と僕を呼ぶ声が好きだ。あの人の特別な何かになれたような気がして。「ねえ、尾浜先輩」どうやってただの後輩から抜け出そうかって、そんな罠ばかり考えていますよ。困りますか?だったら、僕のこと捕まえておいて下さい。罠なんて、必要ないくらいに。

攫って下さい どこへなりとも 共に在れれば それだけで【庄鉢庄】

意識している 自覚はあるよ たとえ好きでも 嫌いでも【伊雷】

過去は知らない 貴方と生きる 笑う貴方の 傍にいる【庄鉢庄】

どんな気持ちも 貴方にかかりゃ 見ざる聞かざる 話さざる【庄鉢庄】

愛が欲しいと 強請ってみるが 貴方の以外は 要らないの【文鉢】

【勘竹】俺が。と、小さな声で勘右衛門が笑った。「俺が他の誰かを好きになっても、ハチはきっと泣かないよ」眩しそうに目を細めて、そうだろう、と俺に同意を求める。「俺は泣くけどね。そりゃあもう世紀末みたいに泣いてやる」「…でも、俺の前からは、居なくなるんだろ」ご明察、と勘はまた笑った。

【彦勘】莫迦な子でしょう。俺のことが好きなんだって。可愛い子でしょう。いつかきっと先輩をお守りしたいんです、だって。俺みたいのにひっかかっちゃって、本当に莫迦な子。君が俺と話すだけでそうやって嬉しそうに笑うから、俺は、切り捨てるのだって出来やしない。

【食満竹】お前、俺のこと好きなの。そんな訳ないでしょ何言ってんすか食満先輩、そう返された言葉に、冗談だって、そう言ってからかうつもりだった。俺の言葉に竹谷はさっと青くなり、赤くなり、とうとう色を失った。「へ」「なん、で。分からないように、してたつもりなんですけど」え、まじでか。

 

PR

2012/09/03 22:29 | RKRN(月ろぐ)

<<笑えたら良かったのに。【竹勘竹】 | HOME | 嘘だって愛せたよ>>
忍者ブログ[PR]