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2024/09/29 10:29 |
現世レプリカ【ジャンベル】
余裕のない二人の話し。
●エロ云々以前に大変下品なので諸々大丈夫な方のみどうぞ●

抜きトルトのエロさについて本気出して考えてみた。
ちょっぴりジャンサシャ要素あり。本当にちょっぴり。


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勃起コールをご存知だろうか。


「誰だれの!ちょっと良いとこみてみたい!それ勃起!勃起!」と手拍子をつけながら叫ぶあれだ。宴会で使うイッキコールの改変版。品性の欠片もないやつ。勃起音頭やチンコールという別名を持つという。どうでもいい。


そう、とにかくその勃起コールである。
何を隠そう、俺は今、人生2度目の勃起コールを受けていた。



現世レプリカ



俺は「黒髪」に弱かった。単純に好みなのだろうし、おそらく俺の遺伝子に組み込まれた性である。
初恋は勿論、黒髪の、涼しげな目元を持つ女子だった。告白する前にフラれた。俺なんか眼中にないしお呼びでもなかったのである。その後も今に至るまで目で追うのは黒髪ばかりだ。

初めてできたカノジョはいまどきの女子に珍しく髪を染めていなくて、「じゃあ私と付き合ってみますか」という色気もクソもない向こうからの提案に傷心の俺はOKを出した。告白ですらなかった。ちなみに、こいつが俺に初めて勃起コールをしてきた女である。ただでさえ萎えていた俺の息子は萎えたままだった(勃つわけねえだろ何で勃つと思ったんだよ)。当然別れた。今ではただの友人である。悪い奴ではない。食べ物で釣れるから、同期としてそこが心配なところでもある。同期として。

「ジャンはあれですよね、カッコつけてる上にセンサイだから……」
「繊細をカタカナ発音する奴に言われたくないんだが!?」

さて、俺のクラスメイトに身長は学年一高いくせに影の薄さもナンバー1、ベルトルト・フーバーという男がいる。艶やかな黒髪の持ち主である。この話の流れであれば分かって頂けると思うが、俺は純粋にこいつの容姿が好きだった。最初はそれだけだったし、見た目がいいなと思っていただけだ。
「ジャンはさ」
「ああ?」
こちらを覗き込んだ深い緑色をした瞳は闇色にすら見えて、放課後の教室で日直日誌を書いていた俺は思わず仰け反った。同じ日直当番だ。ゴミ捨ては終わったらしい。
「黒髪が好きなの」
「……そりゃ、好きか嫌いかで言われれば好きだが」
ベルトルトと話したことはほとんどなかった。あのライナーを介してすら「ああ」とか「うん」とか必要最低限の返事をしてくるこいつと、話したことのある奴なんて居ないんじゃないかと思う。もちろんライナーは除く。ただの幼馴染にしては過保護過ぎるけども、同じ施設で育ったのだと言われれば納得するしかない。身長と優秀な成績は目立つくせに本人の影が薄いベルトルトと、誰からも頼られている兄貴肌のライナー。下世話な噂は絶えなかった。
「僕の名前、入学してすぐのときからちゃんと覚えてたよね」
「そうだったか?」
「そうだった」

それが第三者を介さない、ベルトルトとの初会話だった。
ベルトルトは自己主張が出来なくて意志が弱くて、意外と我がままで、甘ったれだった。






「ジャンくんの!ちょっと良いとこみてみたい!それぼっき!ぼっき!ぼっき!」

話を元に戻す。俺は今、人生2度目の勃起コールを受けていた。
「ぼっき!ぼっき!……続きなんだっけ!おらおらそいやそいや?」
首を傾げるくらいならするなよ。100歩譲ってするとしても俺には訊くな。何が悲しくて恋人を目の前にして右手と仲良ししてると思ってんだてめえ。
「うるせえ犯すぞ!」
「あは、勃たないのに?」
くすくすと笑ってベルトルトは手を叩きながらベッドの上で勃起コールを続けている。続きを思い出したらしく実に楽しそうだ。
「なーんで萎えてんの?なーんで萎えてんの?挿れたくないから萎えてんの!」
創作しやがった。挿れたくなかったら服脱いでこんな格好でベッドの上に居るかぼけ。どうしてやろう。
涙が滲んでくる。目の前の景色が全然見えない。
ベルトルトの部屋に初めて呼ばれて、思ったよりも広いベッドや生活感に呑まれて俺はふわふわしていた。本当に嬉しかった。なのに何で飲み会のノリなんだ。もっと何かあるだろ。チンコール以前にするべき最善の策があっただろ。フェラとかさ。せめて手で触ってくれるとかさ。抜きっことかさ。
誰がAVの観過ぎだ男の夢なんだよちくしょう。
「僕相手で勃たないとか侮辱された気がして腹が立つもん。ジャンのくせに」
「ジャンのくせにって何だよ!!」
相変わらず続く手拍子の音がぱんぱんとゆっくりで、ちょっとそれが可愛くて、正直、掛け声とか関係ない方で勃った。
「あ、ちゃんと勃ったね」
ベルトルトの長くて男にしては細い指が俺のそれをするりと撫でる。情けないことに、触られただけでイキそうだ。勝手に人を勃起不全扱いするなよ。
「……うるせえ」
頬を膨らませる俺の前で、ベルトルトはゆっくり脚を開いた。寒いと言ってシャツをまとっていたお蔭で見えそうで見えない。チラリズムとはこのことであったのか。目の前が白む。

「……じゃ、後は頑張って!」
「いやいやいやおかしいだろ。何で分担作業みたいになってんだよ俺とお前で共同作業だよな?別工程じゃないよな?」

ベルトルトは既に枕元に積んであった本の山から一冊抜き取って手に握っている。俺の言葉にきょとんと不思議そうな顔をした。
えっ俺がおかしいのか?
開かれた脚はそのままに後ろに倒れて、本を顔の辺りに抱え込む。意外とこいつ身体柔らかいんだな、ってそんなことを考えてる場合じゃない。
「僕は読みたい本があるから好きにして良いよ」
すきにしていい、って。
それだけ告げたベルトルトはお洒落なカバーの洋書を宣言通りめくり始めた。部屋は薄明るく、イメージしていた初めてとは大きく違う。慣れてんだろうなあ、とそこまで考えたところで気が滅入った。考えるのを止める。
良いだろう、乗ってやる。上等だ。
脳内で食事の前の御祈りを唱える程度の困惑だったが、俺はベルトルトに手を伸ばした。知識はある。予習舐めんな。舌先で首筋の静脈をたどり、鎖骨へ。しょっぱい、と思いながら歯を立てて、二度目はやや力を込めて吸い上げる。ベルトルトは顔を見せないままびくりと動いた。もう一回。本を少しずらして緑色の瞳が覗く。
「……読みにくい」
「そいつは悪かったな」
分かっててやってんだ、という言葉は飲み込んで、首筋を舐めながらワイシャツのボタンを探し当てて何とか外した。肌に触れる。軽く胸を引っ掻く。ただの反応だろうだと分かっているけど、腰が僅かに浮き上がる。ちゃんと勃っているのが見える。
感じてはいるんだろうか。
それはひくひくと呼吸をするように動いていた。これ以上本を読みにくくしたら何と言われるか分からないので、自分の指を舐めて十分に唾液で濡らした指を宛がう。引き攣れる粘膜を傷つけないようにゆっくり湿った指をそこに埋める。おそろしく熱い。ベルトルトの胸が大きく動く。入った。
「……あ?」
既にどろどろに溶けた何かでいっぱいだった。いくら俺の口元が緩いからって(水だのなんだの零すのには定評がある)そんな量はなかっただろ。いや、どうなんだ。
ベルトルトの瞳がまた本の上から覗いていた。じい、っとこちらを見つめている。言葉はない。

「……」
「無言やめろ!」
「やだぁ、ジャン、ああぁんっ」
「うわあああ突然演技始めんなくっそ!」
「だってさ……ぶっは!」
「思い出して笑うな!」
「不服なの?我がままだな……勃たなかったのはほんと、んっ、あ」

埋めたままの指を曲げる。胡桃程度の大きさのしこり、前立腺だ。指を増やすんだっけ。最初に挿れるのは中指って本当にファックだなって面白くねえ口に出してなくて良かった。頭が回っていない。

「ああ、ぁあ、っはは」

腹が立つ。しかしながらこっちは臨戦態勢になっているし、ついでに言えば頭がクラクラするくらいに笑った顔は可愛いし、時折覗く舌がやけに赤くてエロかった。

「また遊べるね、ジャン」

楽しそうな声が耳を打つ。俺の好きな黒髪は行為のオマケになっているが、そんなことはどうでもいい。
ゴムを付けるので手間取り、挿れてすぐに出してしまった俺をさんざん指差して愉快そうに笑いながらベルトルトは俺の額にキスを落とした。断じて泣いていない。

(絶対に下剋上してやる!)







「寒い」
「俺の所為じゃねえ」
ベルトルトはマフラーもコートも手袋もレッグウォーマーも着けている。フル装備だ。それでも僅かに猫背になっていた。
白い息を吐きながら理不尽な責任転嫁をする。
「……いや、やっぱりジャンが悪いよ」
「ああ?」
もふもふとマフラー越しに話しかけてくるベルトルトを睨むとついと目を逸らした。何言ってんだこいつ。
「この寒空の下、僕の手が片方空いてるのに手を繋がないのはおかしい」
お前はどこの御姫様だよ!荷物を握っているのと反対側の右手は確かに空いている。
何言ってんだお前、と毒吐きながら道路側の片手に荷物を集めて、ベルトルトのそれを掴む。大体外に出たくないからって怠惰だ。一度の買い出しでどんだけの量の買うんだ。俺の方が背が低いので格好がつかないが、そこはもう諦めている。こいつの方がずっとスタイルも顔も良い。
「ジャン」
「何だよ」
「……ありがと」
もっと恥ずかしいことをたくさんしているはずだった。間違いなくしているし、これからも多分する。
(なのに。なんで)
ベルトルトの顔は見える範囲全てが赤かった。何照れてんだよ。顔が熱い。照れってのは伝染するに違いない。
「そりゃどーいたしまして!!」
初めてカラオケに行って挙動不審になったベルトルトは「いけないことするのかと思った」とひたすら照れていた。しねえよ。ラブホじゃねえんだから。お前友だちいないだろ。今度クラスの集まりに連れて行くしかない。


進級した頃からだろうか、ベルトルトはベッドに入ってから本を手に取らなくなった。
それに気付いたときは嬉しくて思わず笑ってしまって、ベルトルトはそれを目敏く見つけて目を剥いた。

「なんで笑ってるの!?」
「何だその仄かに漂う童貞のくせに臭」
「仄かじゃないよそう思ってるんだよ」
「誰が童貞だ!!」

胸の飾りに手を這わせて、赤く尖り出す乳首をゆっくり舐めて、キスマークを付ける。腰が浮き上がるのをよいことに、太腿へ手を這わせてゆっくりと左右に割り開く。

「ジャンのくせに生意気……」
「失礼な」

指先を曲げて見せれば、ビクリと肩口が跳ね上がる。唾液塗れの中指を後孔に押し当てれば、第一関節までを押し込んだ。押し込んだ指で、小さなしこりを探り当てる。中はどろどろに満たされていて、既に解されていたように柔らかい。この予想は間違っていないだろう、ということを俺は既に知っているけど、伝えたことはない。

「あ、あん、あ」
両手で顔を覆ったベルトルトが「ふぁ」と甘い声をあげる。浮き上がる腰を逃がさずに抱え込む。
「大丈夫か?」
「ん、んんっ、あ、ほし、かな?」
「かなって何だよおい」

膝裏に手を滑らせて持ち上げる。ゆっくりとそれを後孔に差し込むと「あ、ああ」とベルトルトから声が漏れた。待っていた、と言わんばかりに腰を揺らして俺を誘う。最奥まで腰を打ち付けて、中の感覚に息を飲んだ。すぐにでも達しそうになるのを堪える。嬉しいのと、慣れているのが分かってしまって息を飲む。

「によによ、しない、で!」
「笑ってるだけだろ」

それでも、俺だけだ。そうだといいのに。
ぬるぬると行き交うそれにあわせてベルトルトが腰を揺らし、ひくひくと求める後孔に、はあ、と息を吐いた後一気に押し込む。
ベルトルト、と名前を呼ぶ。緑の目が欲に塗れた色で笑う俺を睨み付けている。
中の熱さでうまく考えられない。腰を動かすたびにぐちぐちと俺のものがベルトルトの身体の中を行き交う音が耳に届く。
再び立ち上がり始めたベルトルトのそれを柔らかく握り上下し扱き始めると「あ、あん、あ!」と激しい喘ぎ声が上がった。あんって何だよ。可愛過ぎるだろ。

「あ、あ、あ、ジャン、あつい、よっ」

演技なのかどうか俺には分からない。もうずっとだ。
顔を隠されないように握ったベルトルトの手のひらがいつもよりずっと温かくて、唇で塞いだ舌が熱くて、零れる涙が綺麗で。
だから俺は、これだけで十分だと思った。







「何で、挿れたまま、寝るかな…………」

ちなみに、ジャンの童貞卒業が僕の初めてだった。
初めてでテンパってチンコールをしたとか、本は照れ隠しだったとか、積極的なつもりはなくて電気を消すタイミングを逸しただけだとか、絶対に言うつもりはないけど。
アナルオナニーとか、腸内洗浄だとか、おそらくジャンは事前の準備など知らない。童貞なので。それでいい。ローター、ディルド、バイブ諸々についても。ジャンが玩具にやたら詳しかったら間違いなく引くし、それと同時に指を指して笑うと思う。童貞のくせに。正確にはもう童貞じゃないんだけど、男を童貞卒業に果たして換算して良いものか悩ましい。
だから僕はジャンを煽る。煽る、煽る、あおる。何でも使って。手応えがあると安心するから。

「……っあ、あ、んん」

イった後だから感じやすくて、ずるりと抜く感覚すら気持ちが良い。加えこんだ質量を無くして、僕のそれははくはくとだらしなく口を開けて震えている。感じている。ジャンはすやすやと気持ちよさそうな寝息をたてていて腹が立つくらいだ。半端に開かれた唇からはよだれが垂れている。こんななのに。
(最近ジャンかっこいいどうしよう……)
悔しい。こんななのに!ジャンは馬鹿のくせに馬鹿みたいに物覚えが良いから主導権を取られているし、顔を隠すための本は早々に封じられてしまった(見えにくいページに注意事項を書いた付箋まで貼ってあったのに)。あの手を繋ぐ癖、わざとかもしれない。余裕がないのがバレてないならそれでいいけど。
「はあ」
ぐっすり寝ているようなので、頬にキスを落とす。一人で先にシャワー浴びてやろう、と思い立ってベッドから降りる。
ライナー元気かなあ、冬休みの間クリスタとうまくいってるといいな。応援してくれていた僕の初恋は何とかうまくいきそうなので。家族以外で初めて、名前をちゃんと覚えてくれたひと。名前やったら長い奴だろ?まあ俺は優秀だから覚えてるけどな、べるとると!そう、回らない舌で。
ざあざあとシャワーの音が鳴り響く中、ジャンがバスルームの扉を開けた。
「洗ってやるよ」
さっきの気付いてたんだろうか、と疑いの目を向けると「あんだよベルトルト」と悪人面で首を傾げる。
ふかふかのタオルが入口のバスケットに積まれている。名前を呼んでくれたので、許可してあげることにした。



◆没案という名の別のある日



ばちゅん、と最後に大きく腰を打ちつけると、自然と声が漏れて、身体がふるりと震える。ベルトルトの孔に注ぎ込む。熱いのだろうか、ひくひくと身体を震わせるベルトルトのものからも、少し薄めの白濁がぴゅくぴゅくと漏れていた。
名前を呼び、手を握ったところで。


寝落ちしていた。


以上、俺に記憶が残っている行為の全てである。どう考えても何やかんやとやる前に飲酒したのがまずかった。勃起コールもなく勃ったのでそこまで酔いは回っていないと安心していた。体力がないとは思っていたが、まさかこんなにないままだとは。
(いや、それより、も)
ベルトルトは長い指でそっと身体を開く。中のピンク色の肉を僅かに晒して震える後孔から、とろとろと色んなものが混ざり合った液体が溢れてくる。どろりと白濁とした液はベルトルトが抜いた俺の陰茎を追うように後孔から漏れ、それがまたいやらしかった。こぽりと自分が出した白濁の体液が溢れだし、褐色の肌を伝って垂れている。身体を汚す液体も、静かに漏れる声も、エロい。
いい。とんでもなくいい。

「…………何見てんの」

残念ながら気付かれた。理由は簡単、俺の息子が反応した所為である。

「一緒にシャワー行こうぜ」
「いや、行かないけど……?」
「解せぬ」
「こないだも挿れっぱなしで寝ただろ」



◆抜きトルトとジャンベルください(切実)
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2013/11/30 00:00 | 進撃(SS)

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