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2024/07/01 18:52 |
2013・3月
今月も鉢屋中心に、つめつめ。
ふぉろわさんのお好きなCPとか、お受けしたリクエストとか。

伊雷ぼっと、鉢こへぼっと稼働中です。大本命はすでにぼっとさんたちいらっしゃるので!


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【文鉢】好きなんです貴方のことが、と鉢屋は俺の腹の上で笑った。だから、いいでしょう?身体を押さえ込む腕が震えていた。良い訳がないだろう、ふざけたことを言うな。そう言いたかった。いつも悪戯をしては楽しそうに笑っている後輩が泣きそうな顔で、また笑った。だから、結局、何も言えなかった。

【鉢鉢】忍者の三禁だと三郎が笑った。でも、お互いを甘く見合わないで、どうやってひとは愛しあえるだろう。許し合って、油断し合って、ほんのすこしばかり見下し合って、ひとは初めて愛し合えるんじゃないだろうか。少なくとも、私はそうだ。お前は器用なくせに生きるのが下手だから、どうだろうな。

【鉢こへ】貴方の為にと紡いだ言葉が、触れたら影に変わってしまった。詰まるところ、それらは全部私の為の言葉だった。七松先輩、と呼び掛けて、何も言えなくなってしまった。嘘は得意だ。でも本当に、口先だけだ。「鉢屋?」それでも、貴方が笑ってくれるなら、私はそれでいい。

【尾鉢尾】触れてみればよかったのに。鉢屋は俺にそう嘯くと、唇の端を釣り上げてくつくつと笑った。鉢屋は、卑怯だ。そう言えば忍びは卑怯な生き物だろう、と返される。生き延びる為だよ。私はきっとお前に触れられたら死んでしまうから。それもまた一興だが、と笑って。そういうところが卑怯なんだ。

【雷鉢雷】これからは自分のことを精一杯、大切にするって約束して、と。それは無理だ。雷蔵の言葉に、否と応えることはほとんどない。だけど、君の方が大切なのに、やっと見つけた誰より大切な人なのに、そんな真似は出来ない。お前が命を捨てるなら、僕も一緒だからね。その言葉が、決定打だった。

【庄鉢庄】あの人は生きるのが下手な人なんだ、と庄左ヱ門は言った。「だから、好きでいようって決めた」「どんな姿かわからなくても?」「どんなに不確かでも。決めたからいいんだ」「そういうものかな」「うん。好きになるって、そういうことだと思う」金吾もきっと、好きな人を見つけたら分かるよ。

【金こへ】誰かを好きになるということは、寂しさや弱さの誤魔化しでしかないと思う。僕はずっとそう思っていた。でも、誤魔化すのをやめてしまったら、寂しさばかりの人生だ。人は皆いつかは死ぬのだから、誤魔化しながらでも満たされていたい。大好きな貴方が寂しくないように、僕が満たしていたい。

【雷←鉢】君が誰かを選んでくれたら、私はその答えを受け入れられるのに。私には君に選んでもらえるような要素は一つもないから、だからせめて、君が君を大切にしてくれる誰かを選べるように。君が傷付かないように。君が幸せでありますように、と。 ばか、と雷蔵が囁いた。僕はお前が良いんだから。

【雷鉢】君の優しい笑顔が好きだった。雷蔵の指が唇をなぞる。「はしたないね、三郎」はっきり発音される言葉がやたら気恥ずかしく、君の方こそ、とやっと返した。「僕は三郎に欲情してるんだもの」欲情って、その言葉はどうなんだい。「一緒にいやらしいことをしよう」ああ、その顔も、私は好きだな。

【庄鉢庄】お返しです。はっきりした発音で丁寧に包まれた和菓子が差し出された。「えっ」「先月、頂きましたから」私は、今日も渡す予定だった。綺麗に仕上げた蒸かし芋の、飾り付けが凝りすぎていて恥ずかしい。「あの、ちょっと凝りすぎてしまって」「綺麗です。ありがとうございます」君はずるい!

【雷鉢】君の心音に触れる。君の香りに触れる。君に触れたときに温もりを感じて、心に触れたいと願う。「あ、そんなこと言ったら、もう止まらないよ」雷蔵がくふりと笑った。「……望むところだよ、雷蔵」差し出された指を一舐めすればそのまま吐息が絡んだ。「それじゃ、まずは味見からね」

【雑伊雑】血の匂いがする。そう指摘するとごめんなさい、と少年は謝った。いつものように戦場に行ったのでないことがはっきりして、実習だろうかと見当をつける。この子も忍びのタマゴだ。おかしいことは何もない。雑渡さん泣いてるんですか、と低い声が囁いた。泣いてるわけないでしょ。お馬鹿さん。

【金こへ】七松先輩。名前を呼ぶことすら、許されるなんて思っていない。それでも、七松先輩が煩いぞ金吾、私をよくも騙したな、と怒りで良い、そう言ってくださったら。僕の頬に先輩の手があてられた。良くやった、と。先輩はやっと聴き取れる掠れた声でそう言って、僕に笑った。

【文鉢文】柘榴のように割れたお前の心の傷を、分かったような振りをして分かったつもりになっている。全て理解は出来ないけど、分からないよりはいいだろう。鉢屋は泣き出しそうな顔をしたまま、俺の腕を掴んだ。泣き虫め、と揶揄すればまだ泣いてません、ときた。泣けと言ってるんだ、察せバカタレ。

【庄鉢庄】背伸びをしたら、届くんですか。庄左ヱ門はそう言って笑った。届かないでしょう、ちゃんと分かっています。だから駄目なんです。僕ではまだ、駄目です。泣きそうな顔をして笑うから、私は何も言えなかった。「いつかの約束は、させてくださいね」「もちろん」だからお願い、捕まえてみせて。

【双忍】雷蔵は悩んでいると何の音も聴かない。君はきっとどちらを選んでも後悔するだろう。でも、必ず、どちらを選んでも幸せになるよ。君の選択に間違いなどないから。許されるなら、私が傍にいて、君が選ぶまで君を守りたいな。いけないだろうか。勿論構わないさ、なんて、いつから聴いてたんだい!

【雷鉢】「君に幸せになって欲しい、なんて、そんな言葉は要らない。お前は幸せになる。僕が約束する。幸せにしてみせる」一気に畳み掛けられて、何も返せなかった。「返事は?」「よ、宜しくお願い、します……?」うん、と雷蔵はいつも通りぱあっと明るくなる笑顔で笑った。君が、私の幸せなんだよ。

【左富】僕は作兵衛の不安や悩み事を、綺麗さっぱり消すことは出来ない。だからせめて、別の何かで笑顔にしたいと思う。夕ご飯のおかずを半分こするだとか、一緒の布団で手を繋いで眠るだとか。そういう些細なことで良い。僕は作兵衛が大好きだけども、笑顔がいっとう大好きだからな!

【鉢こへ】嘘つきには、嘘つきが分かる。それだけのことだ。たった、それだけの。「七松先輩の、全てを。解いてみたいと思うんです」「私はそんなの求めてない。勝手なことをするな」お願いだから、理解するな。鉢屋は眩しそうにこちらを見て笑った。「貴方はそう言うと思いました。でも、やめません」

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2013/04/02 00:47 | RKRN(月ろぐ)

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